パシオ有限会社 代表取締役

藤井 哲也 さん (1978年10月生まれ 25歳)

経歴
2001年 立命館大学法学部 卒業(3月)
    ヒューマン・タッチ株式会社 入社(4月)
2003年 ヒューマン・タッチ株式会社 退社(4月)
    京都起業家学校 入学(7月)

好きな言葉
「敬天愛人

URL
若者の就職支援サイト
http://www.workcafe.net/workcafe/jsp/index.html

−藤井さんの今している仕事を教えてください。−

「まずひとつは人事のお手伝いをしてます。人事って言ってもいろいろありまして、例えば、採用、労務、社会保険のことなどがあるんですが、その中の採用と教育をしています。」

−具体的にどういったことをされているんですか?−

「採用のことで言いますと、面接の代行業務ですね。企業さんも本来は全員お会いしないといけないんですけども、エントリーが8000人あったら人事の方が全員お会いするのは人的な問題とかがあり、難しいので1次面接を私がしたりしてますね。ちょっと前まではピークだったんですけれども今はもう大手企業は一段落してきてるので、仕事も減ってきたなあっていうところなんですけど(笑)それ以外にも採用に関する事務、例えば内定者の一覧表を作ったり、内定承諾書を送付したりしています。」

−では、学生さんとよくお会いになるんですか?−

「はい、結構(笑)」

−今の学生についてどう思いますか?−

「学生ですか。皆さん、すごくしっかりしていますね。基本的なことはどの方もできてるんですけども、私の知る限りでは下もいないけど上もいないって思いますね。突出している方がいないと。私は一次面接では主に足きりをするんですけど、これはあかんやろうっていう学生はあんまりいないですね。」

−そうですね。学生も「面接の達人」とか読んで勉強していますもんね−

「多分、意識的に普通にしとこっていうのがあるんですよね。以前お会いした盆栽さんだとか喋団(※1)に関わっている方はある程度モチベーション高い方ばっかりですんで、あの方々が突出したほうに入るでしょうね。まあでも、普通の方々ばっかりかなあと思いますね。
 ひとつ思うのが、コミュニケーションっていう言葉がよく言われてますよね。あやしいくらい(笑)じゃあコミュニケーションってなんだろうっていうのは思いますよね。「聴く」っていう能力が僕は非常に重要じゃないかなあって思います。それがもうちょっと欲しい人もいますね。」

−「聴く」能力ですか。−

「う〜ん、理解する能力ですね。「きく」っていうのも門構えの中に耳っていう「聞く」のと傾聴するの「聴く」があります。キャリアカウンセリングなどでは傾聴するっていうほうの「聴く」っていうのをよく使うんですけど、相互の理解があってコミュニケーションしていくっていう考えなんですね。その中で相手のことを共感するっていうところが「聴く」っていうことなんですけれども、それじゃなくて単純に上っ面みたいなとこで聞いて、それに対して返答している人が多いんじゃないかなって思います。
 ちょっと難しいですけど、4つ必要な能力っていうのがあるらしいんですね。ベースコンピテンシーっていうんですけどね。まず、対人影響力、対人理解力、顧客志向性、達成志向性です。」

−顧客志向性ってどういうものなんですか?−

お客さんの立場に立って、物事をするっていうことですよね。例えば、洋服を買いに店に行ったとき、難しくないですか、店員さんとの距離感が。」

−う〜ん、微妙ですね−

「微妙ですよね(笑)あんまり近づかれすぎて、どれがいいですか?って言われても難しい質問で。どんだけお客さんの立場にたって考えることができるかって言うことなんですけど。
 そして、その4つがいるんじゃないかって言われてます。」

−どうすればこの4つの能力が身に付けられるんですか?−

これは完全に経験によってのみ習得できます。これを意識した経験です。しかも、自分からやらないといけないんです。人からやらされた経験はあまり意味ないです。僕はよく学生に対しては「challengingな経験を積め」って言いますね。自分の一歩上の経験を積んだら、どれかひとつのベースコンピテンシーに当たるんですね。それが自己成長につながっていきます。いい経験したらそんだけ成長できるっていうことをただ単に難しく言っただけなんですけどね。」

−はい。いい経験積みたいですね。
 話が変わるんですけど、起業しようと思ったきっかけって何ですか?−

「本音で言っていいんですか?おかしくなりますよ(笑)幼稚園か小学校くらいのときにテレビで飢餓に苦しんでいる子供を見たんですね。こういった人にご飯をいっぱい食べさしてあげたいっていうのが子供のころからの夢だったんですね。それが今もずっと続いてて。だから、将来は財団法人を作って、そういう人たちのために役に立ちたいなあっていうのがあるんです。では、そのためには何が必要かなって考えると、社会的な影響力と経済力が必要かなって思って、最初は政治家を志したんですけど途中で挫折しまして(笑)」

−藤井さんはたしか法学部でしたよね?−

「はい、法学部政治学科でした。でも、難しいんですよね。身近にいたんですよ、政治家の方が。野中広務ていう方の甥が同級生だったので。それで身近に見ていたんですけど非常に難しい世界だなと。ストレスで9階から飛び降りなあかんかなぐらい(笑)そう思ったんで、経済界でやってやろうかなと。そう思ったのが4回生の就職活動の時期ですかね。いずれにしても1回就職しないといけないかなっていう風に考えてましたんで、就職活動はしていましたけど、決まった後に将来会社を作ろうかなと思いまして。それがおそらく4回生の7、8月ぐらいですかね。そして、実際に会社作ろうという動きをしていたんですけど、お金の面とか経験の面とかが足りないなあと痛感しましたんで、社会経験を2年積んでから、もともと1年で辞めるつもりだったんですけど、2年間ずっとやってきました。そして、去年に会社を作りました。」

−どうしてこの仕事を選んだのですか?−

「人材ビジネスですか。う〜ん、50年後に年金欲しいんで(笑)フリーターばっかりだと正直厳しいかなと。私が年金もらえないんじゃないかという不安がありますね(笑)今の世代がフリーターだったら、おそらく子供、ひとつ下の世代がおそらく経済的に不安定な立場におかれると思うんですね。フリーターの親が大学まで通わせれるかっていうのも難しいでしょうし。」

−そうですね、問題ですよね。今は過渡期でいいかもしれないですけど、20年後とか怖いですよね。まあ、僕もフリーターにはならないように気をつけたいですけど。−

「正直なとこ、私もフリーターですから(笑)」

−いやいや、社長じゃないですか!−

「いやいや、自由人で(笑)」

−僕も自由人にはなりたいって思いますね。
独立して良かったことって何ですか?−

「会える人が違いますね。
層が違います、サラリーマンとは。」

−どんな人と会えるんですか?−

エクゼクティブですね(笑)
サラリーマンでは会えないすごい人に会えますね。」

−へぇ〜、いいですね。−

 

「その人がどうっていうのではないですけど、またそこから広がっていくんで。」

−はい。僕もちょっと起業を考えたいですね(笑)−

「起業ってなんか難しいですよね。お金儲けとか出会いとか求めて起業しても、たぶんすぐダメになってしまいますし。私も打算的なところがあるかもしれないですけど、フリーターをなくすっていう公的なものを理念に掲げているんで、そういった機会が多いのかなって思ってますけど。」

−なんでフリーターって多くなっちゃうんですかね?−

「えーっ、わかんないですね。めっちゃ勉強してるんですけど。原因は色々ありますけど、1番は家族の影響かなっていうのがありますよね。」

−でも、どこの親も就職しなさいって言いますよね。−

「これはもう社会の流れですけれども、親が経済力を持ってるんで、働かなくても別にやっていける、パラサイトシングル(※2)って言われてますけど、そういった状況にあると思うんですよね。絶対切実に働かないといけない、就職しないといけないっていう状況じゃなくて、今は自分探しをする人が結構多いと思うんですよ。自分探しと就職はたぶん別もんだと思うんですよ。なのに、自分探しの段階から就職と結び付けようとする。だから、定職に就かない、と僕は思います。けど、これはわかんないですね。30年後に自分のやりたい仕事ができたらいいって思えたらいいんでしょうけども、22歳のとき、もしくは18歳のときにそういうとこから就職活動してしまうと難しいんじゃないかな。んで、絶対理想と就職してからは違いますよね。就職してから3年以内にやめていく人もめちゃくちゃ多いですし。それで7割の人は再就職しますけど、3割の方はフリーターになっていくんで、またフリーターの増加の原因かなと思ってるんですけども。」

−僕もそうなんですけど、やっぱりやりたいことが見つからないっていうのが原因じゃないかって思うんですけど。藤井さんは幼稚園の時にやりたいことが見つかったんですよね?−

「まあ途方もない夢でしたけど(笑)」

−すごいいい夢だなあと思いました。でも、僕の周りにも自分が何をしたいかを迷っている学生は多いですね。−

「う〜ん。起業家の場合、よく言われるんですけど、崖があって飛び越えないと向こうに行けない。んで、車で行ってたら落ちてしまうっていうものなんです。まず飛び越えてみないと向こうに何があるかわかんないっていうもんだと思うんです、就職っていうものは。そやから、とりあえず就職してそっから、何がやりたいのかを考えたらいいんじゃないですかね。私が感じる限りでは学生と社会人では明らかに断絶があるんですよ。もう全くつながっていないものなんで、いくらこっち(学生)でやりたいことがあったとしても、こっち(社会人)に行ってしまうと全然違うんですよね。だから、まずは就職をしてみて、それから考えてもいいんじゃないかなって思うんですよ。」


−でも、学生でも起業してる人とかもいますよね。−

「学生起業家ってこっち(学生)かなって思うんですよ。学生起業家の成功する要因って言うのは学生であるからだと思うんです。学生じゃなくなったときが一番の危機的な状況じゃないかなって思うんです。」

−では最後に、これを読んでいる市大生に何かメッセージを。−

「えーっ(笑)そうですね、僕は頑張るっていう言葉はあんまり好きじゃないんですけども、頑張るっていうのは言ってみたらもう当たり前ってことですよね。そっから上のことをやらないと。やっぱり常日頃そういう意識を持って、何かにチャレンジするっていうことが重要じゃないかなって思います。」

−頑張るのさらに上ですか。−

「頑張らんでお金をもらうっていうのはありえないんで、頑張るっていうのは当たり前でそれが普通なんですけど、その上って何かなあっていうと・・・「猛烈」(笑)」

−頑張るですよ、それは(笑)
 何なんですかね、それは。価値を生み出すってことなんですかね?−

「僕が思うには早い段階で経済的に自立した方がいいなとは思うんですよ。もう遅いかもしれないですけど、一番のベストが高校生、もしくは大学の低回生の段階で経済的に自立しておく、最低でも就職活動前までにはしといた方がいいんじゃないかと思います。っていうのは、自分の成長をしたいと思うためには経済的にゆとりがないとできないっていうものがあるんですね。だから、就職活動でただ単に給料がいいからとかっていうことを理由に就職活動してしまうとキャリアビジョンとかが見えないんで、就職活動始める前にある程度余裕を持った上で、就職活動に臨んだらいいんじゃないかなとは思うんですけど。自分が成長するっていうのをモチベーションにして就職活動すると、そういうところに就職するんで、まあそこに一生就職するっていうことはないかもしれませんけども、やっぱりモチベーションが高いままでずっと過ごせるんじゃないかなと思います。」

−そうですか。わかりました。
 では、本日はお忙しいところ、ありがとうございました。−

※1 喋団:
とにかく色々な人と、様々なテーマで話がしたい!
じゃあ喋るのが好きな人や喋りたいと思っている人を集めよう!
そして、そういう人が集まれる場所を作ろう!
そういった場が喋団です。喋団の活動内容はこちら>>

※2 パラサイトシングル:
パラサイトという言葉は「寄生」という意味があり、パラサイトシングルとは高収入の親元で優雅に同居生活をしている未婚者を意味している。結婚して親と比べて低収入の配偶者と暮らすのは、自由な時間と豊かな消費生活がなくなるので、結婚しないことになる。

藤井さんから学生にお伝えしたいことがあります。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
7月7日に「七夕に出会う!タナバタ就職フェア」を開催します!
日時:7月7日(水)11時〜15時30分
場所:キャンパスプラザ京都(京都駅徒歩3分)
対象:05年3月卒業、04年9月卒業の学生

7月7日(水/たなばたの日)に、キャンパスプラザ京都でWORKCAFE就職フェアを開催します。
当日は、京都・大阪を中心とした優良企業ばかり20社程度があつまり、
採用担当者が企業の説明と個別相談を行います。
また同時に、学生団体「盆栽」と「喋団」とコラボレーションして、面白い企画を行います。
就職活動で内定がまだの人、内定をもらっている人に関わらず迷っている人、ぜひぜひご来場下さい。

参加予定企業:ローム株式会社、株式会社長栄ホーム、株式会社日本出版、など約20社前後の予定。
(詳細は1週間くらい前からWEBサイト http://www.workcafe.net/にてお知らせします)

イベントに関する詳しい情報はこちら>>
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

藤井さんへのメッセージやご意見・ご感想はinfo@ichidainavi.netまで    

□記者の感想

藤井さんは常に笑顔でお話してくださったので、
私もあまり緊張せずお話できました。
藤井さん、本当にありがとうございます。
では、これからも頑張ってください!!

トップに戻る>>

Copyright (C) 2004 ichidainavi. All Rights Reserved.