| −藤井さんの今している仕事を教えてください。−
「まずひとつは人事のお手伝いをしてます。人事って言ってもいろいろありまして、例えば、採用、労務、社会保険のことなどがあるんですが、その中の採用と教育をしています。」
−具体的にどういったことをされているんですか?−
「採用のことで言いますと、面接の代行業務ですね。企業さんも本来は全員お会いしないといけないんですけども、エントリーが8000人あったら人事の方が全員お会いするのは人的な問題とかがあり、難しいので1次面接を私がしたりしてますね。ちょっと前まではピークだったんですけれども今はもう大手企業は一段落してきてるので、仕事も減ってきたなあっていうところなんですけど(笑)それ以外にも採用に関する事務、例えば内定者の一覧表を作ったり、内定承諾書を送付したりしています。」
−では、学生さんとよくお会いになるんですか?−
「はい、結構(笑)」
−今の学生についてどう思いますか?−
「学生ですか。皆さん、すごくしっかりしていますね。基本的なことはどの方もできてるんですけども、私の知る限りでは下もいないけど上もいないって思いますね。突出している方がいないと。私は一次面接では主に足きりをするんですけど、これはあかんやろうっていう学生はあんまりいないですね。」
−そうですね。学生も「面接の達人」とか読んで勉強していますもんね−
「多分、意識的に普通にしとこっていうのがあるんですよね。以前お会いした盆栽さんだとか喋団(※1)に関わっている方はある程度モチベーション高い方ばっかりですんで、あの方々が突出したほうに入るでしょうね。まあでも、普通の方々ばっかりかなあと思いますね。
ひとつ思うのが、コミュニケーションっていう言葉がよく言われてますよね。あやしいくらい(笑)じゃあコミュニケーションってなんだろうっていうのは思いますよね。「聴く」っていう能力が僕は非常に重要じゃないかなあって思います。それがもうちょっと欲しい人もいますね。」
−「聴く」能力ですか。−
「う〜ん、理解する能力ですね。「きく」っていうのも門構えの中に耳っていう「聞く」のと傾聴するの「聴く」があります。キャリアカウンセリングなどでは傾聴するっていうほうの「聴く」っていうのをよく使うんですけど、相互の理解があってコミュニケーションしていくっていう考えなんですね。その中で相手のことを共感するっていうところが「聴く」っていうことなんですけれども、それじゃなくて単純に上っ面みたいなとこで聞いて、それに対して返答している人が多いんじゃないかなって思います。
ちょっと難しいですけど、4つ必要な能力っていうのがあるらしいんですね。ベースコンピテンシーっていうんですけどね。まず、対人影響力、対人理解力、顧客志向性、達成志向性です。」
−顧客志向性ってどういうものなんですか?−
「お客さんの立場に立って、物事をするっていうことですよね。例えば、洋服を買いに店に行ったとき、難しくないですか、店員さんとの距離感が。」
−う〜ん、微妙ですね−
「微妙ですよね(笑)あんまり近づかれすぎて、どれがいいですか?って言われても難しい質問で。どんだけお客さんの立場にたって考えることができるかって言うことなんですけど。
そして、その4つがいるんじゃないかって言われてます。」
−どうすればこの4つの能力が身に付けられるんですか?−
「これは完全に経験によってのみ習得できます。これを意識した経験です。しかも、自分からやらないといけないんです。人からやらされた経験はあまり意味ないです。僕はよく学生に対しては「challengingな経験を積め」って言いますね。自分の一歩上の経験を積んだら、どれかひとつのベースコンピテンシーに当たるんですね。それが自己成長につながっていきます。いい経験したらそんだけ成長できるっていうことをただ単に難しく言っただけなんですけどね。」
−はい。いい経験積みたいですね。
話が変わるんですけど、起業しようと思ったきっかけって何ですか?−
「本音で言っていいんですか?おかしくなりますよ(笑)幼稚園か小学校くらいのときにテレビで飢餓に苦しんでいる子供を見たんですね。こういった人にご飯をいっぱい食べさしてあげたいっていうのが子供のころからの夢だったんですね。それが今もずっと続いてて。だから、将来は財団法人を作って、そういう人たちのために役に立ちたいなあっていうのがあるんです。では、そのためには何が必要かなって考えると、社会的な影響力と経済力が必要かなって思って、最初は政治家を志したんですけど途中で挫折しまして(笑)」
−藤井さんはたしか法学部でしたよね?−
「はい、法学部政治学科でした。でも、難しいんですよね。身近にいたんですよ、政治家の方が。野中広務ていう方の甥が同級生だったので。それで身近に見ていたんですけど非常に難しい世界だなと。ストレスで9階から飛び降りなあかんかなぐらい(笑)そう思ったんで、経済界でやってやろうかなと。そう思ったのが4回生の就職活動の時期ですかね。いずれにしても1回就職しないといけないかなっていう風に考えてましたんで、就職活動はしていましたけど、決まった後に将来会社を作ろうかなと思いまして。それがおそらく4回生の7、8月ぐらいですかね。そして、実際に会社作ろうという動きをしていたんですけど、お金の面とか経験の面とかが足りないなあと痛感しましたんで、社会経験を2年積んでから、もともと1年で辞めるつもりだったんですけど、2年間ずっとやってきました。そして、去年に会社を作りました。」
−どうしてこの仕事を選んだのですか?−
「人材ビジネスですか。う〜ん、50年後に年金欲しいんで(笑)フリーターばっかりだと正直厳しいかなと。私が年金もらえないんじゃないかという不安がありますね(笑)今の世代がフリーターだったら、おそらく子供、ひとつ下の世代がおそらく経済的に不安定な立場におかれると思うんですね。フリーターの親が大学まで通わせれるかっていうのも難しいでしょうし。」
−そうですね、問題ですよね。今は過渡期でいいかもしれないですけど、20年後とか怖いですよね。まあ、僕もフリーターにはならないように気をつけたいですけど。−
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